ヴィラージュ・サン・ポール

Cours Rabelais du Village Saint Paul

のどかな片田舎のような雰囲気で多くの人々を魅了するヴィラージュ・サン・ポール。数戸の古民家の改修工事の前には、解体の危機に晒された時期もあります。

サン・ポール通り、ジャルダン・サン・ポール通り、シャルルマーニュ通り、アヴェ・マリア通りに囲まれた区画に散りばめられた、小さな中庭、小径、噴水。

60にも上るアンティーク商や陶芸家やガラス工芸職人たちがここを拠点とし、中庭部分ではプロによる骨董市が年に4回開催されています。


陶芸

  • 陶芸アトリエ「Atelier Mire」
  • デザイン陶磁器ショップ「Corner Shop」
  • 現代陶芸ギャラリー「La Céléstine」

アートギャラリー

  • アートギャラリー「Galerie Philippe Gelot」
  • 写真ギャラリー「Galerie Port Autonom」
  • 写真ギャラリー「Galerie Photo12 - Valérie-Anne Giscard d'Estaing」
  • 写真ギャラリー「Binôme」

ミュージアム

マジック博物館

16世紀建造の地下室にあるこの博物館は、遊び心満点の楽しい展示内容で、子供達に大人気です。

ここではインタラクティブゲーム、錯視、機械仕掛けの人形、素晴らしい手品などを見ることができて、30分ごとに小さなショーも開催。

マジック教室やマジシャンの研修なども行われています。併設ブティックには、ハリーポッターの卵たちへのプレゼントにぴったりの、魔法道具の数々が並んでいます。


ヨーロッパ写真美術館

1950年代から続く写真専門の美術館で、展示作品は15000点以上、定期的に企画展も開催。

ビデオライブラリーでは写真と写真家をテーマにした映像作品を数百本以上も視聴可能で、美術館でありながらライブラリーやオーディトリアムとしての機能も充実しています。


フォルネイ図書館

装飾美術品、工芸品、各種美術とグラフィックアートの創作技術についてを専門とする図書館。

英語、イタリア語、スラヴ語、中国語の蔵書も多数あります。


スュリー館

1625年建造、アンリ4世の臣下であるスュリー大臣が1634年に購入した、マレ地区でも最も美しい建物です。

ルネサンス様式の中庭は見事な調和を作り出しています。

彫刻が施された美しい正門から入ると、建物の正面には、四季と4大エレメントがテーマの豊かな浮彫りが施された窓が並びます。大規模な補修が行われたおかげで、立派なスフィンクスと渦巻き装飾も鑑賞することができます。建物内では、木工細工の数々と天井の絵付けが素晴らしいスュリー第二公爵夫人の寝室とともに、豪華な階段が目を引きます。

庭園奥にある温室(プチ・スュリーとも呼ばれる)は本館とつながっていて、ドアからはヴォージュ広場を臨むことができます。館内の地上階では写真展が開催されていることも。


武器庫

14世紀にシャルル5世が建設した城壁内にあるビリー塔にある武器庫。弾薬保管に使われたのはもちろん、ヴェルサイユ宮殿の彫像制作のための鋳造工房でもあり、優れた砲撃名人として知られるフーケが裁かれた法廷でもあります。

現在では貴重な資料を蔵書する図書館となっていますが、この意外な変貌は、18世紀の軍事大臣であったアントワーヌ・ルネ・ドゥ・ヴォワイエに拠るもの。

中世の手稿や版画などの貴重な史料を含み、個人コレクションとしては膨大な10万点にも及ぶ彼の蔵書は、1757年に王の許可を得て、この武器庫敷地内で収蔵、公開されることになります。

これら全蔵書は1785年にアルトワ伯爵(王の兄弟、のちのシャルル10世)によって購入され、第二の王立図書館となり、スービーズ王子とラ・ヴァリエール公爵夫人の蔵書もそこに合流します。

1789年のフランス革命では蔵書破壊や売却の危機を逃れ、バスティーユに保管されていた史料蔵書を加えた状態で、1797年には公立図書館として公開されました。

19世紀にはシャルル・ノディエ管理のもと、この図書館はヴィクトール・ユゴー、アルフレッド・ミュセ、アレクサンドル・デュマら著名文化人を惹きつけました。

二翼で構成(1594年と1745年にそれぞれ建造)された建物には、唯一無二の手稿、細密画、活版印刷技術発明以前の印刷本などを含む100万点以上の蔵書が収蔵され、ドゥロームの手による建物正面の意匠と、建設当初からある数機の大砲が現存しています。

2階には、シモン・ヴーエの傑作絵画に彩られた、メイユライ夫人の住居も保存されています。


イル・ド・フランス広場の強制収容所送還記念館

1956年にオープンしたこの記念館では、第二次世界大戦中に欧州のユダヤ人の4分の3にあたる人々がナチスドイツによって強制収容所送りにされた、ホロコーストについての常設展があります。

人類の歴史の暗黒面を語る数多くの書類、ポスター、写真、私信などが展示されたこの施設には、家族連れでの訪問が望ましいでしょう、将来を担う若い世代に歴史と教訓を語り継ぐために。8歳から12歳の児童の理解力と感受性に配慮した、特別な見学コースも用意されています。

広場の下にはホロコースト犠牲者の氏名を刻んだ円柱記念碑があり、また無名の殉教者たちを悼む灯火が燃え続けています。

追悼の壁には2005年より、第二次世界大戦中に強制収容所送還されたフランス人ユダヤ教信者7万6千名の氏名が刻まれています。また、彼らを助け匿って犠牲になったフランス市民の名は、ジュスト通りの壁に2000年から刻まれ、追悼の場となっています。